知人に薦められ久々家庭DVDにて「
蟻の兵隊」鑑賞。
このドキュメンタリーの話で盛り上がったついでに出て来たタイトルなので同じ系統と思いきや違う意味で重い。本作で描かれる「日中戦争帰還兵」奥村氏は戦争における加害者でもあり、戦後、祖国から見棄てられた被害者でもある。国の命令により一生拭い去れない罪を犯させられながら、その国から自身の存在を否定される心境はどんなものか想像を超える。靖国でスピーチした小野田さんに「侵略戦争を美化ですか!」とにじりよるシーン、中国を再び訪れ中国人を前にして戦争中に中国人を度胸試しで殺める様を語るシーン。善悪の価値観、何が許され・許されないのか、自問自答が往復する2時間。