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歪んだ忌日...★3.5

歪んだ忌日、読了。紙でしか読めないので取り敢えず紙で。ネタ切れ・劣化等意見もあるようだが、方向性・作風的に新作でも既視感・既読感が漂うのは致し方ない面もあると思うし、そのマンネリ感すらネタにするようでなければ(実際其処此処にそう感じる部分もあるが)私小説家ではないし、読者も知った上で楽しむべきとも思う。本作は「受賞後」のトピックがいくつかあるがタイトルにもなっている、敬愛してやまない藤澤清造忌にまつわる話「歪んだ忌日」は個人的に苦笑。西村氏の藤澤談があまりにおかしかったので、七尾方面に旅行した際、自分も件の寺に赴いた「野次馬」の一人であるから。本人が言うようにこういう注目のされ方は面白くない面もあろうがその辺りの葛藤はうまく・可笑しく読めた。もう一つ、絶縁状態の母からの手紙を受賞を契機に図らずも受け取ってしまう「感傷凌轢」はタイトルも絶妙だが西村氏ならばさもありなんという絶妙の「親不孝」ぶり。その他の4編はまあ普通、というところで、総合評価は個人的に★3.5。特に得意の?秋恵ものについては過去作品に比して理不尽な怒り爆発までの「タメ」が無いような気がしてイマイチ。・・・は、さておき、新潮系の暗渠の宿廃疾かかえて含めて取り敢えず氏の本は全部電子化希望。
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by hatcho_bori | 2013-07-28 00:43 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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