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慣れて緩くなってきた歌舞伎見物に喝入れられた〜海老蔵歌舞伎2021

正月の海老蔵は奥さんと行く歌舞伎の定番。三部制・四部制の歌舞伎座は三階席で十分な私だけど成田屋は別。と言うことで迷わず一等・今回は桟敷販売無いので二階最前列。(観劇日は1/10)

除幕『春調娘七種』はこれまた曽我ものなんだけど何故か暴れん坊兄弟の宥め役で静御前=児太郎登場がちょっと新鮮。まあこれはいいとしてメインディッシュは歌舞伎十八番の『毛抜』、2018團菊祭で通し狂言『雷神不動北山櫻(なるかみふどうきたやまざくら)』の一部で見物していて二回目。

感想は...一回目の感想読み返したらほぼ同じかなと笑

粂寺弾正(くめでらだんじょう)=海老蔵の名捌き・問題解決して意気揚々、と言われてもよくよく考えると何が名捌きなのか良く分からんけどとにかく凄いもの見ちゃったよ。ただそれだけ。

腰元奉公していた妹が主家の若君の子を宿し難産の末に亡くなったことで若君を責めて妹を生き返らせろと難癖をつける男に「閻魔大王に手紙書いといたから自分で地獄に行って連れ戻して来て」。

主家転覆の悪巧み家老は主君の眼前で証拠隠滅・口封じで手下斬り→弾正その家老を即斬り...と筋書きを読んでも何が面白いのかサッパリ分からないのだけれど登場した瞬間から演舞場を支配する海老蔵大声・眼力・存在感(大きく見えるんだこれが)に気圧されっ放しと言うか吸い込まれるように・痴呆になったかのように魅入ってしまい遂にはニヤニヤ笑けて来てしまった。横に座る奥さんを忘れて確実に20分ほど突発性痴呆になっていたと思う。『暫』『勧進帳』然りで何度でも見物したし。

これが四百年に亘り民衆を魅了して来た團十郎の芸。海老蔵を通して時空を超えて御江戸の民と繋がってしまった一夜。

〆はお年玉でお子さん登場の「藤娘」「橋弁慶」。勸玄くん、思ったほど成長していなかった印象、華奢だからかなあ。まぁこれからだし。

大満足の一夜でした。
慣れて緩くなってきた歌舞伎見物に喝入れられた〜海老蔵歌舞伎2021_c0092710_21591539.jpg

by hatcho_bori | 2021-01-12 21:07 | 歌舞伎 | Trackback | Comments(0)
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